画像を撮る&使う人は必読!プロパティリリースとは?

ランドマークの例

こんにちは、デザイナーのReikaです。

前回は「モデルリリース」を取り上げましたので、今回は、それに関連する「プロパティリリース」の意味について取り上げます。

  • 無料の写真素材をよく使っているけど、権利侵害のない写真なのかな?
  • 企業のロゴやキャラクターが写った写真、ネットで公開しても大丈夫?
  • 旅行先で撮影した名所の写真は、素材として販売しても問題ない?

このような疑問をお持ちの方は、ぜひ目を通してみてください。

eyecatch_20190302 知らないうちに肖像権侵害の可能性も?モデルリリースの意味とは

プロパティリリースってなあに?

question

プロパティリリースとは、言い換えると「撮影物使用許諾書」とも言います。

撮影者が、撮影物の所有者(または管理者、あるいは飼い主)に対して求める同意書で、「撮影物を条件付きだが販売や複製を行っても良いですよ」と同意を得ていることを示すものです。

写真素材を配布しているサイトでは、プロパティリリースの取得有無が明記されているところもあります。

ただ現状では、無料のサイトだと記載が見つからないことも多々あります。。

プロパティリリース取得済みの例

プロパティリリースの表示例/出典:amanaimages PLUS

プロパティリリースが必要な場合/不要な場合って?

冒頭の疑問について回答します

最初に記載した疑問について、あくまで私の見解ではありますが、回答します!

無料の写真素材をよく使っているけど、権利侵害のない写真なのかな?

他人が提供する写真については、残念ながら権利侵害がないとは言い切れません。。

他人が提供する写真については、たとえ権利侵害が無いと明記されていたとしても、その真偽は定かではありません。

また、無料の素材サイトの場合は特にですが、提供された写真が提供者本人のオリジナル作品とは限らず、無断で2次利用(再配布)された写真の可能性も無きにしもあらずです。

気になる方は、このページ下の「プロパティリリースが取得されていない写真は、どんなリスクがあるの?」もご覧ください。

 

企業のロゴやキャラクターが写った写真、ネットで公開しても大丈夫?

写り方や、写真の使い方次第では、クレームになる場合があります。

背景の一部として写りこんでいる場合なら、著作権はないため、特に気にしなくても大丈夫です。

ただ、意図的(ロゴやキャラクターがメインの被写体である)に撮影したものの場合、本来なら著作者や管理者に確認が必要です。

意図的な場合でも、記念撮影やあくまでファン活動の一環として、商用利用にあたらない私的な方法で公開するだけなら、黙認される可能性が高く、問題にはなりにくいです。

使用時に気を付けてほしいことは、このページ下の「プロパティリリース取得済みの写真で、気を付けるべき使い方は?」に記載していますので見てみてください。

 

旅行先で撮影した名所の写真は、素材として販売しても問題ない?

被写体や、写り方にもよりますが、権利侵害となる場合があります。

販売目的であっても、すべての所有物について、プロパティリリースが必要というわけではありません。

特定できるような特徴のない被写体であれば、著作権は認められないため、不要となります。

また、名所がメインの被写体ではなく、風景の一部や、背景に写りこんでいる程度であれば著作権はないため、不要となります。

ただし、メインの被写体としてクローズアップされている場合には、所有権や著作権などを侵害する恐れがあるため、取得しておいた方が良いでしょう。

具体的な例を知りたい方は、この記事のつづきも読んでみてください!

不要な場合

以下のいずれかに当てはまる場合は、プロパティリリースが無くても問題ありませんが、できるだけ一言断りを入れるようにしましょう。(公開する場合は特に)

個人の作品への使用の例

Photo by Matthias Meyer on Unsplash

記念撮影や、個人で楽しむための作品に使用するなど、販売(商用)目的ではない場合

⚠ 被写体の顧客誘引力を利用したフリーライドにあたる使い方はダメ


特定できない被写体の例

Photographer: Alexey Sokolov|MOOSE (CC BY-ND 3.0)

特徴のない家屋や道路、街並み、服飾、文具など、被写体が特定できない場合

⚠ 被写体の所有者や著作権者が不快に思うような使い方はダメ


風景の一部となっている例

メインの被写体ではなく、風景や背景の一部(点景)として、うつこんでいるだけの場合

⚠ 撮影地が撮影禁止されている場合を除く


著作権が消滅している場合

⚠ 建造物や遺跡、古美術品などが再建・修復された場合を除く

⚠ 商標、意匠などで保護されている場合を除く

注意
ただし、撮影ポリシーが定められていたり、出所表示が求められる場合は、それに従いましょう!

必要な場合

以下の全てに当てはまる場合、必ずプロパティリリースを取得しましょう!

被写体が特定できる

写真(または映像、イラスト)のメインである

販売(商用)を目的としている

プロパティリリースが必要なモノの例

特に取得しておいた方が良いと考えられるモノの例は、以下のとおりです。

有名なランドマーク、歴史的な名所、近代的建築物

例:エッフェル塔、太陽の塔など

ただし、同じランドマークでも、「自由の女神像」は著作権が切れているため、プロパティリリースは必要ありません。

著作権で保護された作品、商標や意匠として保護された作品

例:アート(タトゥーも!)、本、地図、ロゴ、キャラクターなど

 特定可能な私有の住宅や敷地、店舗、建物の外部または内部(インテリアも含む)

⚠ 特定できなくても、窓やショーウィンドウ内に写りこんだ美術品などの著作物がある場合や、人物が写りこんでいる場合は、著作権、肖像権に要注意!

⚠ イベントや展示会でも、管理者に許可を取りましょう。

 特徴的な見た目の製品、既存製品に独自の装飾が施されたもの

例:おもちゃ、ビン、一点物の家具や雑貨、乗り物、飛行機など

 集客・利益を上げる力のある動物

例:有名なペット、動物園の動物、競走馬など

 撮影ポリシーが定められている場所

例:競技場、博物館、美術館、コンサート施設、遊園地など

あなたは知ってた?こんなものにも注意!

また、ロゴがなくても、世界中で認識されているため色や形状が写っているだけでプロパティリリースが必要になるものもあります。以下はその一例です。

* ルービックキューブ
* 赤十字
* クリスチャンルブタンのレッドソールシューズ
* ハーシーズのキスチョコ
* Apple 製品
* レゴおよびデュプロの建物セットとフィギュア
* クレヨラ社の製品
* ルイヴィトン
* アカデミー賞つまり「オスカー」像
* UPS の制服(ロゴなしでも茶色で認識可能なため)

引用:プロパティリリースの要件|Stock Contributor マニュアル © Adobe (CC BY-NC-SA 3.0)

注意
特に「赤十字マーク」は、営利/非営利を問わず無断で使用してはいけないため、イラストを描く際にもご注意ください!
注意
<2019/07/01追記>

五輪マーク」についても、商業的な目的での使用は、IOC(国際オリンピック委員会)とその国の委員会(日本ではJOC(日本オリンピック委員会))の公式スポンサーと認められた場合に限りますので、広告などに載せないようご注意ください!

もし許可を取らずに使用してしまうと、不正競争防止法に違反してしまいます😨

「貨幣」の写真の取り扱いにも気を付けて!

紙幣の写真には注意を

貨幣全体が鮮明に写っている写真はなるべく使わないのがおすすめです…

さらに、プロパティリリースとは関連ありませんが、写真やイラストで「通貨(お札や硬貨)」を被写体にする場合は、「通貨及証券模造取締法」に抵触しないかどうか、気を付けなくてはなりません!

通貨を複製してしまう(されてしまう)と「通貨及証券模造取締法」によって逮捕される可能性があります。😨

写真を撮る、イラストを描く際は、偽札と疑われるような複製をしない(印刷されて複製されない)ためにも、「見本」の文字や、斜線などのウォーターマークを記載しておきましょう!

プロパティリリースが取得されていない写真は、どんなリスクがあるの?

撮影物の所有者イコール著作権者とは限りませんが、所有者は、著作物の利用を許可、あるいは禁止したり、所有物から収益を得たり、処分する権限(所有権)をもっています。

そのため、プロパティリリースが取得されていない写真は、所有者からクレームがあったり、使用料を求められたり、所有権侵害で訴訟を起こされるリスクがあります。

写真素材サイトの写真を使う際は、できるだけ「プロパティリリース取得済み」の明記があるものを使うのが安心です。

ただし、「プロパティリリース取得済み」の明記があったとしても、写真の被写体すべてについて、使用許諾が取れているとは限りません。

心配な場合は、撮影者や所有者に自ら確認を取りましょう。

または、権利侵害が無いことを保証していて、万一侵害があった場合には補償が受けられる、有料写真素材サイト(例:PIXTAamanaimages PLUS)の利用をおすすめします。

有料ストックフォトサービスは登録すべき?無料との違いと選び方

プロパティリリース取得済みの写真で、気を付けるべき使い方は?

注意事項

プロパティ―リリースの有無、商用の有無に関わらず、写真(映像やイラストも含む)を使う際は、以下のような使い方はやめましょう!

  • 被写体が商標登録されている場合は、商標権を侵害するような使い方
  • 被写体の著作者の名誉棄損となる使い方
  • 建物、商品のイメージや経済的利益などを損なう恐れのある使い方
  • ブランドや商品の集客力・影響力を利用する使い方(フリーライド・タダ乗り

写真を撮る機会だけでなく、SNSなどで公開する機会も多い昨今だからこそ、トラブルが起こらないように気を付けておきたいですね!😉

▼ 素材サイトをよく利用する方は、こちらの記事でも使用時の注意点をまとめていますので、ご参考ください。

素材サイトの利用規約で最低限チェックすべき注意点5つ

プロパティリリースの取得方法とは?

プロパティリリース書面の取得

取得のタイミングは、モデルリリースと同じく、撮影前にプロパティリリースを取得するが望ましいです。

そして、なるべく口頭ではなく、証拠が残る書面やメールで同意を得ましょう。

同意が得られたら、所有者(または管理者、あるいは飼い主)に署名と捺印をお願いしましょう。

プロパティリリースの原本は、撮影者の方がしっかりと保管し、所有者(または管理者、あるいは飼い主)にも控えを渡して大事に保管してもらいましょう。

所有者(または管理者、あるいは飼い主)に確認しておきたいことは、以下のような点です。

  • 撮影対象の被写体はどれか?
  • 被写体の所在場所
  • 撮影物の使用条件、販売条件 など

▼ 具体的な内容は、イメージナビさんのプロパティリリース文書が参考になりますよ。

参考 モデルリリース・プロパティリリースとは? imagenavi CREATOR Antenna

※ストックフォト会社で販売する場合は、各会社指定のモデルリリースの書式がありますので、その書き方に従ってください。

プロパティリリースが取得できない場合は?

販売(商用)が目的でプロパティリリースが必要にも関わらず、取れない場合は残念ですが使用を諦めましょう

また、写真や映像にうつっているモノ全てについて、使用許諾を得るのは難しい場合もありますよね。。

そんな場合は、被写体の所有者からクレームが起こる可能性の高いモノ(ロゴ、キャラクター、看板、標識、製造元が特定できる製品など)が写りこんでいたら、特定できないように切り取る、塗りつぶすなどの対策を行いましょう。

注意
ただし、不自然な消し方(完全に消えていない、ロゴがなくても特定可能、別のロゴに差し変わっているなど)は、かえってトラブルになる場合もあります。その点も気を付けましょう!

さいごに

さいごに

著作権、所有権、肖像権など、権利関係を調べる作業は、難しくてなかなか億劫になりがちですよね。。

トラブルを防ぎ、安心して写真を使うためにも、ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。

プロパティリリースについては、下記のページが例示が豊富で、とても参考になるので併せて見てみてください。

参考 プロパティリリースの要件Stock Contributor マニュアル © Adobe (CC BY-NC-SA 3.0)

この記事で使用した素材

今回は素材数が多いので、アイキャッチ画像以外は、各素材の下にクレジットを記載しています。

※素材を使用する際は、素材配布サイトの利用規約をよく読み、ルールを守って使用しましょう!

素材サイトの利用規約で最低限チェックすべき注意点5つ

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