
テーマ プロパティリリース
状 況 自分で作る(内製)| 外注後(修正・検収)
誰が撮影したのかよく分からないフリー素材を使うとき。
ブランドロゴや有名キャラクターが写り込んだ写真をSNSにアップするとき。
旅先で撮ったタワーや外壁の映え写真を、宣材写真やデザイン素材として使いたくなったとき。
頭の片隅で、「この写真、使って大丈夫…?怒られない?」
と手が止まったことはありませんか?😅
個人利用なら大ごとになりにくいものの、業務で使うなら炎上・企業の信用問題に発展してしまう可能性も…😣
この記事では、そんな不安を解決する「プロパティリリース」について実務目線でまとめます。
- 撮影した被写体が他者の所有物である場合、撮影物(写真 / 動画)を利用するためには本来、所有者からの許諾を得る必要がある⚠️
- プロパティリリース(撮影物使用許諾書)とは、被写体の所有者から撮影物の使用許諾を得たことを証明する書類のこと📜
- 「プロパティリリース取得済み」と明記された素材は、使用許諾が取れているため安心して使える証拠👌
プロパティリリースとは?
プロパティリリースは、「撮影物使用許諾書」とも呼ばれます。
撮影した被写体の所有者(管理者・飼い主など)から、
「条件付きだけど、その写真を販売・複製していいよ」と同意をもらった証拠です。
素材サイトによっては「プロパティリリース取得済み」かどうかが明記されていることもありますが、無料サイトだと見つからないことも多いんですよね…。

プロパティリリースが必要/不要な場合
プロパティリリースが必要な場合
以下のすべてに当てはまる場合は、プロパティリリースを取得すべきです。
取得できない場合は、使用を見送るのが安全です。写り方や、使い方次第では、クレームになる場合があります😰
- 被写体がどこの何か特定できる
特徴のないどこにでもあるような被写体であれば大丈夫。 - 被写体が写真(映像・イラスト含む)のメインになっている
背景の一部として写りこんでいるだけなら大丈夫。 - 不特定多数に公開する / 販売・広告・販促など商用利用する
記念撮影やあくまでファン活動の一環として、仲間内だけで公開するだけなら、黙認される可能性が高く、問題にはなりにくいです。
プロパティリリースを取得すべき被写体の例はこちら。
- 有名ランドマーク/歴史的名所/近代建築
例:エッフェル塔、太陽の塔 - 著作権で保護された作品や、商標・意匠で守られているもの
例:アート、地図、ロゴ、キャラクター - 特定可能な私有の住宅・店舗・建物の内外(インテリア含む)
- 特徴的な製品
例:一点物の家具、装飾のある既存製品、乗り物 - 集客力・利益を生む動物
例:有名なペット、動物園の動物、競走馬など - 撮影ポリシーが定められている場所
例:美術館、博物館、競技場、遊園地
プロパティリリースが不要な場合
以下のいずれかに当てはまる場合は、プロパティリリースが無くても問題ありません。
- 特徴のない家屋や道路、街並み、服飾、文具など、被写体が特定できない
※被写体の所有者や著作権者が不快に思うような使い方はダメ - メインの被写体ではなく、風景や背景の一部(点景)として、うつこんでいるだけの場合
※撮影地が撮影禁止されている場合を除く - 著作権が消滅している場合
※建造物や遺跡、古美術品などが再建・修復された場合を除く
※商標、意匠などで保護されている場合を除く
ただ不要とはいえ、不特定多数へ公開する場合は特に、一言だけでも断りを入れるのが筋です。また、撮影ポリシーや出所表示ルールがある場所・作品の場合はそれに従いましょう。
あなたは知ってた?こんな被写体にも注意!
商標・意匠登録など法律で利用制限された被写体
ロゴがなくても、世界中で認識されているため色や形状が写っているだけでプロパティリリースが必要になるものもあります。以下はその一例です。
特に「赤十字マーク」は、営利/非営利を問わず無断使用NGのため、イラストを描く際にもご注意ください!
* ルービックキューブ
* 赤十字
* クリスチャンルブタンのレッドソールシューズ
* ハーシーズのキスチョコ
* Apple 製品
* レゴおよびデュプロの建物セットとフィギュア
* クレヨラ社の製品
* ルイヴィトン
* アカデミー賞つまり「オスカー」像
* UPS の制服(ロゴなしでも茶色で認識可能なため)引用:プロパティリリースの要件|Stock Contributor マニュアル © Adobe (CC BY-NC-SA 3.0)
「五輪マーク」についても、商業的な目的での使用は、IOC(国際オリンピック委員会)とその国の委員会(日本ではJOC(日本オリンピック委員会))の公式スポンサーと認められた場合に限りますので、広告などに載せないようご注意ください。もし許可を取らずに使用してしまうと、不正競争防止法に違反してしまいます😭
通貨(お札や硬貨)
さらに、プロパティリリースとは関連ありませんが、写真やイラストで「通貨(お札や硬貨)」を被写体にする場合は、「通貨及証券模造取締法」に抵触しないかどうか、気を付けなくてはなりません!
通貨を複製してしまう(されてしまう)と「通貨及証券模造取締法」によって逮捕される可能性があります。
写真を撮る、イラストを描く際は、偽札と疑われるような複製をしない(印刷されて複製されない)ためにも、「見本」の文字や、斜線などのウォーターマークを記載する、貨幣全体が鮮明に写っている写真を使わない等の対策を行うと安心です。
プロパティリリース未取得の写真に潜むリスク
撮影物の所有者=著作権者とは限りませんが、所有者は、著作物の利用を許可、あるいは禁止したり、所有物から収益を得たり、処分する権限(所有権)をもっています。
そのため、プロパティリリースがないと、所有者から以下の対応がなされる可能性があります。
- クレーム
- 使用料の請求
- 所有権侵害として訴訟提起
そのため、写真素材サイトの写真を使う際は、できるだけ「プロパティリリース取得済み」と明記されているものを使うのが安心です。
ただし、明記があっても 写っている全ての被写体について許諾が取れているとは限らないので、心配な場合は撮影者や所有者に自ら確認を取る、または補償のある有料素材サイトを使う、という選択肢も出てきます。
プロパティリリース取得済でも、やってはいけない使い方
プロパティリリースの有無や商用/非商用に関わらず、次の使い方は避けたいところです。
- 被写体が商標登録されている場合は、商標権を侵害するような使い方
- 被写体の著作者の名誉棄損となる使い方
- 建物、商品のイメージや経済的利益などを損なう恐れのある使い方
- ブランドや商品の集客力・影響力を利用する使い方(フリーライド・タダ乗り)
写真を撮る機会だけでなく、SNSなどで公開する機会も多い昨今だからこそ、トラブルが起こらないように気を付けておきたいですね🤔
▼ 素材サイトをよく利用する方は、素材使用時の注意点も確認すると安心です

プロパティリリースの取得方法
基本はシンプルです。
- 取得は撮影前に
- 口頭より、書面やメールなど証拠が残る形で同意をもらう
- 所有者(または管理者、あるいは飼い主)に署名・捺印を依頼する
- プロパティリリースの原本は撮影者が保管し、相手に控えを渡し保管してもらう
所有者(または管理者、あるいは飼い主)に確認しておきたいことは、以下のような点です。
- 撮影対象の被写体はどれか?
- 被写体の所在場所
- 撮影物の使用条件/販売条件
※ストックフォト販売の場合は、各社指定のプロパティリリース書式がありますので、その書き方に従いましょう。
プロパティリリースが取得できない場合の対処法
プロパティリリースが必要なのに取れそうにない。
この場合は残念ですが使用を諦めるのが安全です。
また、写真や映像にうつり込んだ全ての被写体について、使用許諾を得るのは難しい場合もありますよね…。
そんな場合は、ロゴ・キャラクター・看板・標識・特定できる製品など、クレームにつながりやすい要素をトリミング/塗りつぶしで特定できないようにする、という対処も一つの手。
ただし、消し方が不自然(中途半端に残る、ロゴなしでも特定できる、別ロゴに差し替える等)だと、かえってトラブルになることもあり得るので注意が必要です。
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免責事項
- 本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別案件の最終判断は、専門家にご相談ください。
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